整形外科


肩や首の凝りや痛み、しびれの原因と治療法

腰の張りや凝りや痛み、ぎっくり腰など

漢方薬の効能と効果のある症状など

肩の症状

【よくある症状】
首や肩、背中にかけて、張りや凝り、痛み、しびれなど。
時に頭痛や吐き気を伴うことがある。
また、肩関節の動きが悪くなったり、運動時や夜眠る時に痛みが出る。

【考えられる病気】
・肩こり
・翼状肩甲骨(翼状肩甲)
・五十肩(肩関節周囲炎)
・肩腱板断裂
・石灰沈着性腱板炎(石灰性腱炎)
・腕神経叢損傷
・胸郭出口症候群
・反復性肩関節脱臼

【原因】
首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くない人(猫背・前かがみ)、運動不足、精神的なストレス、なで肩、連続して長時間同じ姿勢をとること、ショルダーバッグ、冷房などが原因になります。
骨や靭帯や腱が老化して肩関節の周囲の組織に炎症が起きたり、椎間板が後方に飛び出してしまうヘルニアなど、加齢変化が原因となることも多くあります。

【治療法】
問診や触診で、動きの状態などをみて診断します。
痛みが強い場合には、三角巾・アームスリングなどで安静を計り、消炎鎮痛剤の内服、注射などが有効です。運動療法(筋肉の強化や効率的な動かし方の学習)や温熱療法(ホットパックなど)などのリハビリを行います。
手術が必要な場合は、近隣の病院へご紹介させて頂きます。

放置すると、症状がひどくなったり、髪を整えたり服を着替えることなど日常生活が不自由になったり、関節が癒着して動かなくなることもあります。ご自宅でできる自主トレなどもアドバイス致します。

「寝違え」は目が覚めたときに、首の後ろや首から肩にかけての痛みが出ることをいいます。
原因ははっきりしていませんが、睡眠中不自然な姿勢が続いたために一部の筋肉に十分な血液が回らなかったり、前日に過度な運動を行い筋肉に痙攣や炎症が起こるためではないかと言われています。
数時間から数日で痛みが改善していくようなら、徐々に首を動かしていくことで治っていくのが一般的です。痛みが強い場合には整形外科を受診して、他の病気の可能性がないかを調べましょう。
寝違えが起こった時には痛い方向には動かさずにいる方が良いでしょう。一般的な処置として医療機関で処方される湿布を痛い部分に貼るのは有効です。

腰の症状

【よくある症状】
腰の張りや凝り、痛み、しびれなど。
足に力が入りにくい、重いものをもったりすると痛みがつよくなることがある、など。

【考えられる病気・原因】
■腰(脊柱)に由来するもの
<主に成長に伴っておこるもの>
・先天異常
・側弯症
・腰椎分離症 など

<主に加齢により生ずるもの>
・変形性脊椎症
・椎間板ヘルニア
・脊柱管狭窄症
・変性すべり症 など

<その他>
・腰椎骨折・脱臼などの外傷
・カリエスや化膿性脊椎炎などの感染や炎症によるもの
・転移癌などの腫瘍によるもの など

■腰以外に由来するもの
・解離性大動脈瘤などの血管の病気
・尿管結石などの泌尿器の病気
・子宮筋腫や子宮内膜症などの婦人科の病気
・胆嚢炎や十二指腸潰瘍などの消化器の病気
・変形性股関節症などの腰以外の整形外科の病気 など
加えて身体表現性障害、統合失調などの精神疾患や精神的なストレスによる心理的な原因による場合もあります。

【治療法】
内服薬、ブロック注射療法、コルセットなどの装具療法、手術治療、運動療法などのリハビリテーションがあります。それぞれの病態での具体的な治療についてはご相談ください。 ご自宅でできる自主トレなどもアドバイス致します。

手術が必要な場合は、近隣の病院へご紹介させて頂きます。

腰痛で日常生活が制限されてしまうと体力が低下し、腰を支える筋力も衰え、また精神的にも落ち込むために、さらに腰痛がおきやすくなります。悪循環を断ち切るためには、中腰にならないなど日常的姿勢に注意し、また腰の支持性を高めるための運動や体操を継続されるとよいでしょう。
個々の状態に応じた体操や運動のプログラムについては、医師やスタッフにご相談されることをお勧めします。

「ぎっくり腰」は、急に起こった強い腰痛を指して、病名や診断名ではありません。腰をねじるなどの動作をしたときなどに起こることが多いですが、朝起きた直後や何もしないで起こることもあります。
腰の関節や軟骨に負荷がかかってけがしたような状態(捻挫、椎間板損傷)や、腰を支える筋肉やすじ(腱、靱帯)などの軟部組織の損傷が考えられます。
(一部、日本整形外科学会HPより引用)

漢方薬治療

【なぜ整形外科で漢方薬なの?】
整形外科では運動器疾患に対して漢方薬が用いられます。
それは、次のような効果が期待できるからです。

・痛みを和らげる
・はれやむくみをとる
・凝りをほぐす
・血流を良くする
・冷えを改善する
・熱を冷ます
・血や水の停滞を改善する

これらの効果が、症状の改善を助けます。

外傷や痛みの治療では、即効性のあるものが処方されます。
症状が現れてから時間が経って慢性化している場合には、時間をかけて少しずつ効果が感じられるものが処方されます。体質改善の側面が大きいためです。

【どんな症状に漢方薬が使われるの?】
整形外科では特に、次のような症状や病気に漢方薬が効果的とされます。

肩こり、四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)、腰痛、神経痛(坐骨神経通)、関節痛、こむら返り、手足の冷え・むくみ・しびれ、リウマチなど

当院では健康保険診療適用の診療で、個々の症状に合わせて漢方薬を処方しています。
一般的な西洋薬と併用して処方することもあります。

体質や持病との相性を見ながら治療いたしますので、
ご心配、ご不明な点がありましたら遠慮なさらず医師にご質問ください。